「ほっ」と。キャンペーン
2008年 11月 12日

夜深沈に想う~さらばわが愛、覇王別姫~

e0113871_1313372.jpg


 先日、テレビで放映された『さらばわが愛~覇王別姫』をやっと!観ることができました。
1920年代から70年代後半にかけて中国がたどった激動の歴史を背景に、
京劇の世界の中で繰り広げられる主人公たちの愛について語るドラマ。

 妓楼住まいの母から捨てられて京劇の世界に入ることとなった主人公・豆子。
その新入りの豆子をかばい見守る先輩の石頭。
厳しい京劇の修行を耐えしのぶうちにいつしか豆子には石頭を慕う深い愛が刻み込まれ・・・。

 その二人が演ずることとなった<覇王別姫>。
楚の王、項羽とその愛人虞姫の悲劇的な最期を描いた劇中劇。

虞美人の歌う歌
~わたしは女としてうまれ、もとより男ではない~

少年期の記憶は、サンザシの飴がけの思い出とともに脳裏に深く刻まれてしまったようです。
この台詞が虞姫を演ずる主人公、程蝶衣の悲しい運命を表しています。
この劇が当たり役となり彼らは念願の売れっ子役者となりますが、
彼の愛する段小樓は菊仙という妓楼の女性を妻として迎えてしまうのです。
母親のような深い愛情で段小樓をつつみこむ菊仙。

文化大革命がこれほどまでに中国の人々に恐ろしい傷を残し
文化のみならず人々の心を崩壊させたのだということを初めて知りました。

 京劇の世界を舞い歌う程蝶衣は、中国という果てしなく広い大陸に
吹きすさぶ砂嵐の上を舞う儚い蝶のごとき悲しい美しさでした。
もうこの世に、あの抑制された美しい所作で程蝶衣という激しくも儚い男優を演じきった
レスリー・チャンという偉大なる才能がいなくなってしまったことを考えると、
彼の存在の喪失を悼みます。





 日中の問題について・・・
 あのヒトラーはユダヤ人のホロコースト以前に
「アルメニアの虐殺を誰が記憶しているのか。」と発言したとか。

今の日本の中にはこうした問題を正しく伝えていく機関が不十分。
この映画では日中戦争からその後の中国国民の感情も描かれている。

 日中問題についての正しい認識はこれからも必要不可欠なのに。
[PR]

by EKreidolf | 2008-11-12 13:39 | 映画


<< もの思うアリス      この子どこの子 >>