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2008年 01月 13日

独~グラウエン

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 ドイツ語圏の映画や絵本、絵画などに魅かれることが多くて不思議に思っていました。
クライドルフをはじめ、ミヒャル・ゾーヴァやリスベート・ツヴェルガーの絵本。
フリッツ・ラングやヘルツォーク。ヴェンダースの映画たち。
カスパール・ダーヴィッド・フリードリッヒ・・・。
池内紀さんのドイツについての著述をよんで少しその魅力の片鱗に触れることが出来たような・・・・。
 ドイツ語には<グラウエン>という言葉があります。直訳すれば、「恐怖」とか「戦慄」ということになるのでしょうが、もう少し違ったニュアンスのもの・・・。
何が恐ろしいというものでもなく、何に戦くというわけでもない。
もっと本質的な、存在そのものに根ざした恐怖や戦き・・・

 ある夜、夜更けにひとり歩いている。町の小路で小さな叫び声があがる。まわりの家々の窓が開き、犬が低いうなり声をあげる。
だが振り返っても何もない。これが<グラウエン>。
 家に戻る途中、頬にわずかな冷気を感じる。
月光のもとで鈍く光った石の壁に恐怖を覚え、ふと足をとめる。
そこには誰もいない。何があるわけでもない。
にもかかわらず、どうしてか足がすくむ。これが<グラウエン>。


池内さんはこう表現されています。
ドイツ語圏の文化にほんの少し見え隠れする、この<グラウエン>な事象にひかれて
探求心が刺激されたのでしょうか。

クライドルフの生涯を追う上でも欠かすことのできないドイツへの傾倒・・・
少しずつその魅力に触れることができたら、と思っています。
その言葉、音楽の響きもまた、独特な魅力をはなっています・・・

画像はフリードリッヒの<海辺の修道僧>です。
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by EKreidolf | 2008-01-13 09:17 | 読書


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