2007年 08月 15日
子供時代、大きな影響を受けた本のなかの特別な一冊。 少しずつではあるがむすめたちも大きくなってきているので、今後どんな本を読ませたいか、ということが頭をよぎるのだけど、この本はその筆頭。 秘めやかな世界、自分だけの世界を持っていて欲しいと思うし、困難に立ち向かう力強さももって欲しい。 大阪、神戸を散策する時間をいただき、少々書店をぶらついた。 同じいぬいとみこさんの著書、<野の花は生きる>を手にした。 第二次世界大戦でナチがチェコの小さな町リディツェにした恐ろしい残虐行為が記されている。 戦争が終わって62年がたったという。 戦争というものがどんなものか知る世代ではないけれど、その恐ろしさをのちの世代をになう子供たちに伝えていかねばならない。 いかに今の平和が貴重なものであるか・・・ 父方の祖父は南方での激戦を生き抜いて生還した。 今からすると残念なことに、祖父の語る戦争は、幼い孫にあまりショックを与えたくないという祖父の思惑からか、祖父としての脚色を施された逸話が多かった。 ゆかたの前がはだけてみえる祖父の白くうすくなった胸板。 突き出たのど仏。 無理な脚色は、祖父の願望か逃避がこめられていたのかもしれない。 本当の戦争のむごさに話がうつると、祖父は口をつぐんでしまうのだ。 病弱であった祖母は戦後すぐに無理がたたって亡くなった。 祖父ももうこの世のひとではない。 もっといろんな話をきいておくべきだった、ねえおじいちゃん。 <木かげの家の小人たち>の主人公、森山ゆりの父、達雄は戦争に反対の立場をとったゆえに特高に投獄された。テレビで放映されていた話だけれど、あの植木等氏の父上も、お寺の住職をなさっていらした方だけれど、同じ理由で投獄されたのだという。 「さみしかったねェ~」と、ひとりで学業のために送り出された疎開先で、植木氏は涙したという。 いったいどれだけの母が声にだせずにむせび泣いただろう。 言論の自由が保たれ、平和がまもられていきますよう。
by EKreidolf
| 2007-08-15 04:10
| 読書
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