2007年 06月 13日
最近、この映画を観たいがために どれだけレンタル屋さんに足を運んだことか・・・ いっつもレンタル中だった(それだけ人気なんだね)。 (以下注意、観てない方はやめときましょ) 母の一周忌の法事が終わり、物語が始まる。 出だしのベースの低い音、レイバンのサングラス。 カットはめちゃ、小気味よくってのっけから身体を乗り出して鑑賞。 母が亡くなって1年、<母性>の殻から這い出してきた<優しく誠実な兄>が直面した現実、 自由にそして<家>という呪縛から逃れていた次男が はじめて兄と向き合うきっかけとなったのは・・・死という残酷さ。 優しく誠実、おとなしいはずであった兄が実は びっくりするほどの激しさや葛藤を内に秘め抑圧していた、ということを目の当たりにする。 リストカットの傷口の痕はかなり痛々しかった・・ 香川照之さんの演技がすごいのは『天国の本屋~恋火』とかで知ってはいましたが、 ここまで凄いとは。びっくりしました。 血圧の低下、四肢の冷感、機能せぬ三半規官・・・ 土気色の顔が強いショックを物語ってました。 自律神経系の働きまでをも演技で物語っちゃうなんて・・・ 背筋が寒くなるほどの素晴らしい演技でした・・ そして兄は静かに法廷で語り始めます・・ しかし、母性の欠落したこの映画で、なんて男たちの姿は哀れで孤独なこと。 伊武さんの演ずる父さんの気の毒なこと。 そしてふたりの兄弟のゆく道は険しいけれど (皮肉なことに)ともに歩いていく過程、となるのだろうか しかしこの映画、男たちを手玉にとってるのが まだうら若き女性(西川美和監督)だというのだから、 空恐ろしくもなるじゃないですか、その才能に! 個人的にはガソリンスタンドの頼もしい兄ちゃんを演じた新井さんが <ジョゼと虎と魚たち>のころから好きなんで、変貌ぶりがみられて嬉しかったデス。 オダギリジョー氏の逆三角形の背中は<メゾン・ド・卑弥呼>のほうが露出度高かったですが、ラヴ。そして真木よう子さんの美しいこと。キム兄!ピエール瀧! ・・・あのフォードもカッコよかったです。
by EKreidolf
| 2007-06-13 22:58
| 映画
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