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2012年 07月 05日

蝶の不思議

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 いよいよ夏本番の到来。
夏型の大きなアゲハたちを毎日みかけます。
日本人にはむかしから蝶を愛でる人々も多く、
たくさんの蝶にまつわる俳句や逸話が残っています。
魂の化身として珍重されたり、
その大発生はただならぬことの前触れとされ、平将門の乱の前にも
多くの蝶が乱れ飛んだのだとか。

一方歴史的にヨーロッパでは蝶のイメージはあまりよくなく、蛾との区別もあいまい。
ドイツ語の蝶の呼び名に方言ですが、Butterfriegeなんて呼ばれ方があるそう。
Butterはバター、friegeは蠅です。(英語でもflyだから同じ蠅ですね。)
もともとこの呼び名は「魔女が蝶の形をしてバターやミルクを盗みに来る」という迷信から来ているそうです。
そんな迷信を受けてか、クライドルフにもこんな表紙の本があります^^
タイトルからして『Das Schmetterlingswunder』、すなわち蝶の不思議。
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ドイツではSchmetterling、フランスではpapillonと呼ばれる蝶や蛾の仲間たち。
Schmetterlingはもともと「翅をばたばたさせる」という意味なんだとか。
これと似ているのがチェコ語のsmetana。
あの有名な作曲家のスメタナも、日本風にいえば「蝶々さん」なんですね。

ギリシャ語の蝶はpsyche(プシューケ)。この言葉には蝶の他に、魂の象徴という意味があるそうな。
ちょっとギリシャに親近感抱いちゃいます(ラフカディオ・ハーンもギリシャの出身)。
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本当にカット数こそ少ないものの、夢のように美しい本(1931年出版)。

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いつか仕事リタイアしたらゆっくり訳してみたい。

 さて、アゲハチョウ科の蝶はラテン語ではpapilioなんだそうです。
これに対し、タテハチョウ科はNymphanid(水の妖精)。





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ツマグロヒョウモン、1頭目は無事蛹に。
背面の突起のいくつかが金属様反射を示していて興味深い。
天敵となる鳥類の威嚇のためだろうか。
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サイケなこの子はこんな姿の前蛹に。無防備な姿です。
このムカデのような色彩も種の保存のための自己防衛の一種なんでしょうね。
蛹化する直前の徘徊はアゲハチョウのような劇的なものでなく、
うろうろする程度も落ち着いていた印象。
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すったもんだ15時間くらいかけて蛹化。
なかなか蛹化せず、本当に心配しました。
ああ、ひとまずよかった。
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by EKreidolf | 2012-07-05 00:08 | エルンスト・クライドルフ


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