2012年 04月 06日
エルンスト・クライドルフの『Traumgestalten』。 1922年出版。 レオポルト・ウェーバーの原作の物語に彼が挿絵をつけた作品。 見返し部分。 月夜に浮かび上がる夜の雲の描写など、 東洋の影響、当時ミュンヘンに伝わってまもない日本の文化の影響がみてとれる。 そういえば歌川国芳らの浮世絵が伝わったのも、 19世紀末から20世紀初頭にかけてのことだったよう。 (1901年のドイツの雑誌に、歌川国貞と国芳の版画の下絵が計八点掲載されていたとのこと。 あの『インゼル』誌には川上音二郎一座の評論が1902年に掲載されている。 貞奴が1900年のパリ万国博で人気を博し、フランス大統領のパーティに招待されるなど、 ジャポニズムは欧州でかなりの注目を浴びていた。 川上一座はドイツでも講演を行っています。) 原作者、作家レオポルト・ウェーバーについては分からないことが多いが、 クライドルフがパルテンキルヒェンに落ち着いたころ、 彼の最も密接な仲間のひとりであったことは確か。 彼の創作の傾向はこんな形。 幻想的であり怪奇的な面も。 月夜に浮かび上がる湖面の小舟を操るひとりの王。 この孤独な王の姿には、どうも李白の月をうたった詩が似つかわしいように思えてなりません。 当時の文化における東洋の影響を垣間見たかのような・・・
by EKreidolf
| 2012-04-06 00:38
| エルンスト・クライドルフ
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